小満芒種と一言で片付けられるけど、芒種には芒種の意味があります。

スーマンボースーと発音する言葉が沖縄にはあります。これが中国語読みなのか、うちなーぐちと呼ばれる沖縄方言読みなのか、或いは両方入り混じったものなのか、詳細は定かではありません。

しかしスーマンボースーは漢字で書き表すことが出来ます。即ち小満芒種と書きます。その意味は梅雨つゆのことです。沖縄では梅雨のことを小満芒種と呼んでいます。

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芒種は芒種

この沖縄での梅雨を意味するスーマンボースーが独り歩きして、それで一つの言葉のようになっていますが、元々は小満しょうまん芒種ぼうしゅは別々の言葉であり、それぞれに意味があるのです。

小満の方は比較的印象に残りやすく、小満自体の意味もそれなりに知られているようですが、芒種の方はあたかも小満の付け足しのように扱われ、影が薄い感があります。そもそも字がちょっと難しいですよね。

小満も芒種も、どちらも古代中国で季節を表すための工夫として考え出された、二十四節気にじゅうしせっきの一つです。その名の通り二十四節気には24の区分があり、その始まりの立春りっしゅんは誰もが聞いたことのある言葉でしょう。

その9番目に来るのが芒種です。毎年概ね6月6日頃の暦日のことであり、次の10番目の夏至げしが来る前日までの約15日間という期間のことでもあります。

小満と芒種は別もの

一方小満は芒種の前の8番目の区分です。毎年概ね5月21日頃のことであり、その日から次の9番目の芒種が来る前日までの約15日間のことです。

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スーマンボースーが沖縄で梅雨を意味するというのは、まさにこの二十四節気に由来するものです。本土より緯度が高くて梅雨の訪れの速い沖縄では、例年5月の下旬から6月の中旬過ぎまでが梅雨の時期となります。

即ち、丁度この二十四節気でいう小満と芒種の期間が沖縄での梅雨の季節となるのです。それでこの地方では、梅雨のことを小満芒種と言っている訳です。

つまり、スーマン&ボースー、小満アンド芒種という意味な訳ですから、そもそも小満も芒種も独立した存在であり、特に芒種のことを小満の付け足しのように思っていてはいけないのです。

芒種の意味

芒種の芒の訓読みは、のぎです。のぎは、イネ科の植物の小穂を構成する鱗片の先端にある棘状の突起のことです。これによって、動物や衣服などに突き刺さったり付着するなどして、遠方まで散布させることができます。

つまり芒種とは、のぎのたねというのが直接的な意味であり、そこから発展して、稲や麦などの穀物の種蒔きに丁度良い頃合い、田植えに適した時節というのが二十四節気における芒種の意味です。

現在では田植えの時期はもう少し早く始まるようですが、昔は田植えの時期といえば、まさにこの頃だったそうです。

おわりに

昔の人は良く考えたもので、なぜこの時節を芒種と呼び田植えを促したかと言えば、気象的に見ても梅雨入りつゆいりに近い頃にあたるためです。

ですから、芒種は田植えを意味すると同時に、梅雨入りをも意味しているのです。芒種と言えば梅雨入り、梅雨入りと言えば芒種なのです。

日本の四季の移り変わりを鑑みる場合において、梅雨というのは一つの重大ファクターであり、そういう意味において芒種は本来二十四節気においても、もっと単独で注目されてしかるべき存在なのです。

沖縄では梅雨のことをスーマンボースー(小満芒種)と言っていますが、スーマン(小満)の時節に早々と梅雨入りしているのはこの地域だけです。

なのになぜかこちらの方が有名になって、梅雨と言えば小満芒種で、芒種自体の影が薄いのです。

しかし沖縄の人はとてもやさしい人たちなのです。梅雨になったらちゃんと芒種に対して、このように詫びているのです。

スーマンボースー(小満芒種)スマンボースー(済まん芒種)

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