近頃世の中臭覚を刺激するものに対してやたらと敏感になっていますよね。
「におい」・「ニオイ」・「臭い」そして「匂い」。近頃では”nioi”という音自体がマイナスイメージを与えるためか、やたら「香り」というフレーズを耳にします。しかし言語学的には「匂い」も「香り」も同じ意味です。
臭いもの全てに蓋をしようとする世知辛い世の中ではありますが、これも時代の流れでしょうか。でもまあ、自分の体に関しては、清潔感という意味でも、香っていた方がいいのかも知れません。
目次
10月1日は「香水の日」
そうした風潮を背景にしたのか、香水の魅力を世に広めて拡販を図る目的で、「香水の日」という記念日が制定されました。
「香水の日」の経緯
元々は平成12(2000)年に、セフォラ・エーエーピー・ジャパンという香水と化粧品の専門店である一企業が制定したもので、10月1日を「香水の日」としました。
当時は日本の香水業界には取りまとめ組織がなかったのですが、ビジネスの発展をめざす必要性から、2年後の平成14(2002)年に待望の日本フレグランス協会が結成されました。その日本フレグランス協会が平成22(2010)年、10月1日を改めて「香水の日」と制定しました。
「香水の日」の由来
香水の本場フランスでは、新作の香水の発売が毎年10月1日頃であることから、10月1日を「香水の日」としました。
また、10月は本格的な秋の訪れる時期です。秋は一般にファッションの季節と言われ、新しい秋冬のスタイルに合わせて香水への関心を高めてもらおうという観念からも、さらには、クリスマスや年末にかけての香水の市場を賑わわせ、需要を拡大させる狙いからも10月1日を節目の日としています。
香水とは
香水とは一般的に、複数の天然のものや合成した香料をアルコールに溶かした状態の芳香液体のことです。その始まりは10世紀前後と言われています。それまでは香料そのものが利用されていました。
香料の歴史
香料は薬品的な必要性から生まれたものであり、古代エジプトではミイラの防腐、殺菌、保存に香料が使われました。
香水の英語”perfume”はラテン語の”Per Fumum”に由来していて、煙からという意味合いです。つまり宗教的な儀式で使われていたということです。
香水の歴史
そして10世紀になると画期的なことが起きました。アルコールが発見されたのです。人々はアルコールが匂いを吸収して溶かし込む作用があることを知り、それに香料を混ぜました。
こうして香水は、宗教的意味合いを薄め、死者よりは生きた自分の体の臭い消しとして、中世の貴族に広く普及していったのです。
|
まとめ
もちろん今では単なる体の消臭のためのみに香水を付けているわけではありません。
日本人は、一般的には無臭を好みます。だから香水の香りのきつい人にはむしろ鼻をつまんでしまうケースもあります。
要するに香水を利用して自分の匂いを良い意味で逆に際立たせるということをしようとしません。
ところが本当は香水は最強のビジネスツールになるのです。だから女性だけでなく、男性も積極的に香水を付けるべきなのです。
なぜかと言うと、香りは嗅覚を通じて脳に直結して刺激を与えるからです。香水はその香りによって相手に好印象を与えることができ、仕事も順調に進んで、出世や昇進・昇給といった夢を叶えやすくしてくれるからです。
最近メンズ用の香水をたくさん見かけるようになりました。この際「香水の日」をきっかけに、仕事のため、ひいては家族のため、香水というものの価値観を見直してみるのも良いかも知れません。