令和元(2019)年6月12日、百田尚樹がツイッターを更新し、小説家を引退する意向を表明しました。現在15冊目の小説の執筆を終えたのですが、それを最後に筆を折るそうです。
その理由は、本人曰く、自分で読み直してみてしみじみ感じいる程の納得のいく作品であり、有終の美を飾ったと思えたからだそうです。
一方で、実は今夏の参議院選に出馬するとの噂もあり、それが理由で引退するのでははないかとも言われています。真相はどうなのでしょう。
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参議院選には出馬しない
参議院選の出馬については、引退表明の後本人がツイッターを更新して、それを明確に否定しています。そして、政治家になるくらいなら、たとえ面白くなくても小説を書き続けていた方がまだましだと言っています。
しかしその直後には、小説家をやめても死ぬまで世のため人のためになることをしたいとも述べていて、なお思わせぶりな感じではあります。
政界には進出する?
かつてはタレント弁護士が、知事選出馬の意向を聞かれて、100%以上の数字を言葉にしてあり得ないと否定していたにも関わらず、後日あっさりと前言撤回して立候補した例もありますので、百田氏の場合も、また少し時間が経過すればどう気持ちが変わるか分かりません。
自分にその気がなくても、人にどうしてもと乞われれば、だんだんその気になってしまうかも知れませんし、まだまだ目は離せません。
嫌になったのかも
今のところ参議院選に出馬するつもりはなさそうですので、それが引退理由ではなさそうですが、小説を書くことに満足した以外に、逆に小説を書くのが嫌になったのも理由のように思われます。
近頃では百田氏の発言が、なにかと物議を醸し出すことが多いのですが、そんなこともあって、出版界、とりわけ文芸業界にはおかしな連中がいっぱいいて辟易しているようです。
またかねてより消費税の増税に反対している百田氏は、近々迫る増税に猛烈な憤りを感じているのですが、なぜかそれも引退の理由の一つのようです。
百田尚樹について
百田氏の最後の小説であろう15冊目の作品のタイトルは「夏の騎士」で、内容については昭和63年の昭和最後の夏を舞台にした、臆病者の3人の男の子が勇気を手にする物語であると発表されています。
これで引退すると宣言したのですが、引退といっても無職になる訳ではありません。百田氏は元々放送作家です。関西では知らない人は誰もいない長寿番組「探偵!ナイトスクープ」のチーフディレクターを25年以上務めています。
小説は平成18(2006)年、百田氏が齢50歳にして初めて書いた「永遠の0」からです。幾つかの作品が映画化までされる程の秀作ぞろいですが、いわばこの副業的な小説家の方を引退すると言っているのです。
また、小説以外にも論評なども多数手掛けており、こうした小説以外の執筆についてはこの先もするつもりであると言っています。
その他いろいろなメディアに出演して、コメンテイターや論客として活躍していますから、小説家を引退したってどうってことはありませんよね。
おわりに
多方面に活躍し、マルチな顔を持つ百田氏ですが、そのうちの一つの顔である小説家をやめるとのことです。
ひょっとしたら、次にそれを補うのは、噂通り政治家という顔なのかも知れません。現段階ではあくまで単なる噂に過ぎませんが、近頃は政治的発言の多い人ですから、状況が変わってその気になるかも知れません。
今は否定していますが、政界進出も、無きにしも非ずですよ、きっと。