秋はスズメ蜂に注意!蜂の巣に近寄らず、威嚇されても慌てず対処を。

秋はスズメ蜂による刺傷被害が多発する季節です。人里離れた野山に限らず、近年では都会の環境に適用してしまい、住宅街の軒下やベランダにも容赦なく巣を作ります。

もはやスズメ蜂の脅威は山間部だけではないのです。これは、スズメ蜂が都会という天敵の少ない環境で、生ゴミ等から餌を拾うことを覚えてしまったため、生態系が変わってきているからです。

そんなスズメ蜂に遭遇してしまったら、どうすればいいのでしょうか。

スポンサーリンク

目次

スズメ蜂の活動時期

被害が秋に集中しているため、活動時期がその頃と勘違いしやすいのですが、スズメ蜂の活動自体は蜂の巣作りが行われる4月後半にはスタートしています。

最初は冬を越した女王蜂がたった一匹で始め、梅雨が過ぎると働き蜂が成長し、蜂の巣も階層が増えてどんどん大きくなっていきます。

そして9月になると繁殖期を迎えるため、働き蜂は非常に攻撃的になります。蜂の巣に近づくものを全て敵と見なし、毒針をもって容赦なく襲い掛かっていって蜂の巣を守ろうとするのです。

元来攻撃的なスズメ蜂ではありますが、そういう訳で特に秋口の被害が顕著なのです。

スズメ蜂は殺人蜂

蜂は大別すると2種類に分かれます。「広腰亜目」に分類される寸胴体系の原始的な蜂と、「細腰亜目」に分類される腰の部分がくびれた体系の比較的新しい蜂で、このうち人を刺すのは「細腰亜目」の蜂に限られます。

「細腰亜種」の仲間には、ミツ蜂、クマ蜂、アシナガ蜂、そしてスズメ蜂がいて、前者三つは温厚な性質で、こちらから何かちょっかいをかけない限り襲ってくることはまずありません。クマ蜂に至っては針の毒性もかなり弱いです。

それに対してスズメ蜂は人に襲いかかってくるという面で極めて狂暴であり、殺人蜂と呼ばれることすらあります。攻撃性が高いだけでなく、非常に強い毒性の針を持っているので、刺されると本当に危険です。

蜂は一回刺したら終わり?

「蜂の一刺し」とか、「蜂は一度刺したら死ぬ」という言葉がありますが、これを誤解するととんでもないことになります。

確かに一回刺したら死んでしまって二度と刺さない蜂もいますが、それはミツ蜂だけです。ミツ蜂の針の構造上、人間の硬い皮膚に刺した後の引き抜く抵抗力に勝てず、内蔵ごと引きちぎられて死んでしまうのです。

スズメ蜂は死ぬどころか、何回でも刺してきます。さらには人を刺すことによって出される分泌液が他のスズメ蜂を刺激して誘い出し、集団で襲いかかってきます。

そんな場合、アナフィラキシーショックというアレルギー反応を起こし、呼吸困難、吐き気、意識消失などの症状が出たら要注意です。

スポンサーリンク

このアナフィラキシーショックは、一度に襲われなくても、過去にスズメバチ刺されたことがある人でもまた刺されると発症する場合がありますので、「一度刺したら…」などという言葉を真に受けていると大変なことになってしまいます。

蜂が針で刺す行為によって命の危険にさらされるのは、蜂の方ではなく人間の方だということを、この際改めて認識しておきましょう。

スズメ蜂に遭遇した場合の対処法

スズメ蜂は、蜂の巣を外敵から守ろうとして襲ってくるわけですから、基本的には蜂の巣の近くに近寄らないことです。蜂の巣を意図せず見つけたてしまっても、絶対に近づかないようにして、速やかに避難して下さい。

もしスズメ蜂に襲われてしまったら、もう逃げるしかありません。蜂は、下の方を向いて攻撃するのが苦手なので、姿勢を低くしてその場からゆっくりと離れるようにして下さい。

そして最悪刺されてしまった場合、迷うことなく救急車を呼んで、30分以内に病院に行って手当てしてもらって下さい。

まとめ

スズメ蜂は人間の命を脅かす危険極まりない存在ではありますが、そもそもスズメ蜂に限らず蜂というものは、こちらから蜂に対しておかしな行動を取らない限りは、襲ってくることは通常ではないと思います。

結局言えることは、スズメ蜂を見かけても大声を出したり、慌てふためいたり、手で払いのけたりしないで、何気なくやり過ごすのが一番だということです。決して必要以上に恐れたりしないで、上手に対処することが大切です。

スポンサーリンク