2019年の年賀状デザインは元号絡みで。だって平成最後の正月ですよ。

インターネットの普及と同調するように、年賀状の利用率は年々減少の傾向にあり、2003年の最盛期には44億枚強あった発行枚数も、2016年には今世紀初めて30億枚を下回りました。そして2012年からは加速度的に、7年連続で枚数を減らしています。

果たして年賀状はもはや不要なものとなりつつあるのでしょうか。

斜陽傾向著しい年賀状ですが、インターネットと共存することによって最新の技術を取り入れたりしながら生き残りを図っています。発行枚数は減少傾向にあるものの、これから先、まだまだ斬新で魅力的なサービスが生まれてくるかも知れません。

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目次

2019年の年賀状は平成最後の年賀状

しかしなんだかんだと言っても、年初に年賀状が届いて、何も思わない人はいないはずです。年賀状を送るのは面倒だけど、届くのは誰しも嬉しいに違いありません。

だから毎年もらうだけの人も、その気持ちを他の人にも分け与えてあげましょう。新春に福を届けてあげましょう。実際に自分から年賀状を出さなくてももらえば出すといった人がほとんどです。ならばやはりもらう前に自分から出してあげましょう。

特に2019年は平成最後の年。日本郵便のお年玉付年賀はがきには毎年新年の元号が表示されていますが、平成と記載されるのは31年が最後になります。記録にも記憶にも残る新年の幕開けになります。

年賀状は文化である

減少傾向にある年賀状とは言え、今となってはやはり日本の冬の風物詩であり、文化として根付いていることは否定できません。ではその文化は、いつから始まったのでしょう。

現在使われている言葉の年賀状というのは、間違いなく年賀はがきのことを意味しています。ということは郵便物になりますから、当然明治になって郵便制度が我が国に導入されてからのことになります。

年賀状の歴史

しかし広義の意味での年賀状は平安時代にまで遡ると言われ、それを立証する『庭訓往来』(藤原明衡著)という文献もあります。

貴族の間で始まった年始の挨拶状ですが、その後武士の時代となっては武士にも普及し、泰平の世となった江戸時代には庶民の間にまで広まっていました。主に商人が、仕事上の礼儀として、年始の挨拶状を得意先に送りました。

そして明治4年に郵便制度が始まり、同6年には官製はがきが発行されたことにより、年賀状の習慣は少しづつ葉書に移行していき、私製はがきの取り扱いが始まった明治33年以降、一挙に年賀状文化が花開くのです。

そうして順調に伸びてきた年賀状も昭和16年の開戦によって、一時期ほとんどその姿を消してしまうのですが、昭和24年にお年玉付年賀はがきが発行されると、戦後の復興に歩調を合わせるように息を吹き返し、再び大事な文化として定着していったのです。

年賀状デザインの推移

明治以前の年賀状は、墨汁で文字をしたためた手紙でした。明治になって葉書ができると、文字だけではなく絵葉書的なデザインが好まれるようになりました。当初は七福神や鶴、松竹梅などのテーマが主流でした。

日本には十二支がありますが、干支の絵が流行り出したのは私製葉書が取り扱われるようになった明治33年以降です。私製葉書は官製葉書に比べてサイズが大きく、印刷がしやすかったため、より美的で高度な技術を施した絵が描けたのです。

それから時を経て、年賀状のデザインは既成のものより自分で作って楽しむという時代がやってきました。プリントゴッコに代表される個人向け小型印刷機の流行や、パソコンや家庭用プリンタの普及が、それを可能にさせ、その度に年賀状をつくる楽しさを味わうことができました。

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そして今はまた、既成の印刷もの、あるいは自分で手を加えないものが流行っています。それはなぜかというと、販売する側が仕掛けているからです。

これからのトレンド

冒頭に述べた通り、官製私製を問わず、年賀の売れ行きは年々減少の一途をたどっています。それはSNS等の急速な普及でやむを得ない側面もあるのかも知れません。

しかしだからといって販売者としては、それをじっと黙って見過ごしているわけにはいきません。売れないなりにも、より多く売れる方法を考えて、あれやこれやと仕掛けてくるのです。

それがこれからのトレンドとなります。たとえば私製葉書の年賀状では、有名書道家や人気デザイナーが手掛けたものが人気を得ていたり、箔押しされた高級なものが増えています。

自分で作る楽しみを味わう時代から、質の高い既製品を買う時代へと、年賀状のトレンドは大きく変わってきています。

一方で日本郵便では、はがきデザインキットという、オンライン上で自由にデザインして投函までできるサービスを
提供しています。ネットを利用して利用者の利便性を図るサービスです。

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おわりに

かねてより思っていたことがあります。日本郵便の年賀はがきにはクジが付いていますが、あれって年賀状を受け取った人にしか当たりませんよね。何かおかしくないですか。本来購入した側、つまり年賀状を送った人にクジを引く権利があるのではないですか。

ケチ臭い発想かも知れませんが、売れ行き減少の折、販売を促進したいのなら、もっと買う側に利益をもたらすべきです。

そう思っていましたら、なんと、ありました。クジとはちょっと違いますが、送る人にも福来るキャンペーンというのがあったのです。一度に50枚以上購入すると、抽選権が1枚もらえて、年明けに抽選会をするらしいです。これからそういう企画がどんどん増えるといいですね。

平成最後の年賀状はメモリアル年賀状です。日頃手紙など書かない人も、1年に1回くらいは、年賀状で近況報告してみてはいかがでしょうか。

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